
2001年ニューヨーク近代美術館「Workspheres」展参加、02年よりフリーランスでデザイン活動をはじめる。現在はメーカーへのデザインコンサルティングを行うほか、ライターとして『デザインの現場』『AXIS』など専門誌に執筆、「ジャパンデザインネット」「ライフスタイルネット.com」などにレポート記事を掲載している。
キッズファニチャー
先日、スウェーデンの老舗玩具メーカー「BRIO(ブリオ)」の新作コレクションを見てきました。ブリオ、といえばイメージは木製レールのおもちゃでしょうか。機関車や貨物車まで木製ながら電池で動く、あのレールウェイシステムが揃ったメーカーとして世界でも有名です。レール部分は木肌のままなので、温かみのある雰囲気がまさに北欧テイスト、1958年に誕生して以来、どの世代でも子どもの心を掴んできたロングライフシリーズのひとつです。
ブリオの創業はそのレール玩具の発売より遡ること数十年。120年の歴史を通じて知育玩具を研究開発し、現在でもスウェーデン王室御用達なのだとか。
今回、発表されたコレクションは新生児から就学年齢までを対象とした知育玩具のラインにはじまり、家具類まで充実していました。
そのどれもが、大人も選びたくなるデザインなのは嬉しいこと。特にプレゼントに使うことも多い玩具類は、セレクトする側のセンスも問われますからね!加えて、インテリアにも馴染むデザインだったらなおさら惹かれます。
中でも「BRIO SIT」と「BRIO GROW」、子ども用ハイスツールに注目してみました。
ブナ材の「ブリオ・シット」は定番を踏襲した形に、ブリオならではの丸みと色調を組み合わせています。一方、「ブリオ・グロウ」はタマゴを彷佛とさせる子どもらしいエルゴノミックな形状の、でもシンプルでクールなデザインが特徴。
クッション性の高いウレタンラバーフォームを使用した座面と背面は一体で、グラスファイバー製の構造体とスチールの脚部に支えられています。見た目に安定感がありながら、余分なデザイン要素を極力おさえたスタイルは、きっと大人のインテリアにも溶け込みます。子ども用だからとデザインを諦めたくはありません。

*「BRIO SIT」

*「BRIO GROW」
本国での発表は昨年でしたが、日本ではこの6月から扱われるとのこと。インテリアライフスタイル展には、ブリオ独自の出展は予定されていませんが、他にもキッズ関連製品を扱っている出展者は、たとえば次のところなど。
デンマークの「ROOM MATE(ルーム・メイト)」のクッション「HAPPY CAT」はドイツのレッド・ドット・デザイン賞を受賞、形が自在になる発砲ポリスチレンビーズは、子どもにも人気。
アメリカ製の「UGLY DOLLS(アグリー・ドールズ)」は2006年のトイ・オブ・ザ・イヤーを受賞したぬいぐるみ。どこか遠い星の生物かのような愛嬌ある表情は、むしろ大人のインテリアアイテムですね。
イタリアのMAGIS(マジス)も著名デザイナーを起用した、キッズファニチャーだけの「me too(ミー・トゥー)」コレクションを継続しています。
キッズファニチャーは成長に合わせて一時期にしか必要のないものだからこそ、子どものために作るのは何なのか、何を大人と共有するのか、というところから見極めるべきなのかもしれません。
家具であり、楽しさもあり、かつ安全で頑丈であること‥‥‥他にも挙げ始めればきりがないほど、子ども用のモノには求める要求も高くなります。そしてデザイン性も同じくらい重視されるべき要素のひとつ。良質感と軽快さ、清潔感のあるキッズファニチャーがもっと増えますように!
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